発達障害を持つ子はなぜ偏食するの?食べやすくする工夫や対策も紹介 | 児童発達支援・放課後等デイサービス【イロドリ 江南・飛高】

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発達障害を持つ子はなぜ偏食するの?食べやすくする工夫や対策も紹介

こんにちは。「放課後等デイサービス・児童発達支援」を運営する「イロドリ 江南」です。

発達障害を持つお子さんのなかには「偏食」をしてしまう子も少なくありません。成長とともに始まる偏食に悩む保護者の方も多いですよね。

今回は、発達障害を持つ子どもの「偏食」について、原因や具体的な対処法をお話ししていきます。お子さんの偏食に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

発達障害の子どもは偏食をしやすい傾向がある

発達障害を持つ子どもたちの半数以上が、なんらかの「偏食」を持っているといわれています。
ですので、発達障害の子どもが偏食をするのは特別なことではなく、発達特性のひとつとしてとらえると保護者の方も納得しやすいかもしれませんね。

中には味が苦手で……というよくある「好き嫌い」をしている子もいるかもしれませんが、発達特性と関連して、自分ではどうしようもなく苦手な食感・食材があるケースもあります。

ですので、あまりにも偏食が目立つ場合は、好き嫌いが激しくわがままだ、と決めつけずに、なぜ偏食をするのだろう? という「原因」に焦点をあてて考えてみると良いでしょう。

発達障害の子どもに偏食が起こる原因として考えられるのは?


発達障害の子どもに偏食が起こる一つの原因として考えられるのは、「触覚防衛反応」です。これは何かというと、発達障害のお子さんは感覚が過敏だったり、逆に鈍感だったりすることが多く、それによって「特定の感覚刺激が苦手」という状況になりやすいのです。

感覚が敏感だったり鈍感だったりすることで起きる「触覚防衛反応」が原因のことも

感覚が鈍感だったり、過敏だったりすることで起きる「触覚防衛反応」。例えば、お子さんが「耳掃除が苦手」「爪切りが苦手」といった、体の一部に触れてなにかをされるお世話を嫌がったことはないでしょうか? 食事の時に少し手が濡れただけでもすぐに手をふいたり、洗ったりする……というのも、触覚防衛反応のひとつです。

味が嫌い…といった一般的な「好き嫌い」とは分けて考えたほうが良い

感覚が敏感・鈍感で特定の食べ物が食べられなくて一番困っているのは、お子さん自身かもしれません。保護者の方には「栄養があるから食べてね」と言われても、どうしても気持ちが悪くて食べられない……と困っている可能性もあります。

そこで提案したいのは、お子さんの「偏食」を一般的な「好き嫌い」「わがまま」と切り離して考えること。わがままだから好き嫌いをする!と考えるよりも、お子さんの気持ちを理解し、なぜ食べられないかを一緒に考えながら少しずつ前向きに改善していくほうが、お子さんはもちろん、保護者の方も受け入れやすくなります。

もちろん、試したことがすべて良い方向にいくとは限りません。ですが、お子さんの偏食を「個性」としてとらえることで、保護者の方の「なぜ」「どうして」のストレスは緩和されやすいでしょう。

発達障害の子どもの「偏食」を改善する工夫や対策


発達障害の子どもの偏食を改善するためには、以下のような工夫・対策を試してみるのがおすすめです。

  1. どんな食感・触感が苦手なのかを聞き取り、理解する
  2. できるだけ苦手な食感のものは、食べやすく調理する
  3. 絵やイラストを利用し、食べられるものだと説明してみる
  4. 見た目が気持ち悪い等視覚的に食べられないものは、見た目を変えてみる
  5. 楽しい雰囲気で食事をし、無理強いをしない
  6. 遊びの中で触覚防衛を改善していく

1.どんな食感・触感が苦手なのかを聞き取ってみる

お子さんとのコミュニケーションで聞き取りができるような場合は、まずお子さんに、なぜその食べ物が苦手なのかをじっくり聞いてみましょう。

苦手な食べ物の共通点(食感がチクチク、ザラザラ、ツルツルしている、見た目が色鮮やか、模様がある等)が見えてくるかもしれません。そして、お子さんが苦手な食べ物の傾向がわかれば、対処法も見えてきます。

2.できるだけ苦手な食感のものは、食べやすく調理する

基本ではありますが、チクチクした食感が苦手な子供に「コロッケ」を食べさせるのは適切とは言えません。メニューがコロッケの場合は、衣なしの「中身だけ」にする、もしくはサクッと揚げてしまうのではなく、揚げてからあるていど時間をおき、ふにゃっとした食感になってから提供するといった工夫もできます。

逆に、やわらかい、べたっとした食感が苦手な子供にいろいろなものを食べさせるのは、素揚げしてサクッとさせたり、できるだけ食感を残す調理法を試したりといった工夫ができます。

3.絵やイラストを利用し、食べられるものだと説明してみる

食べ物を「たべられるもの」として認識できない子どもに対しては、絵や図を使って丁寧に「食べられるもの」だと説明するという方法もあります。

たとえば、サツマイモはたべられるけどにんじんは食べられない……という場合は、どちらも「根菜」という仲間のお野菜で、作り方などを図で説明すれば、「これは同じようにできる、食べられるものなんだ」と理解しやすくなるかもしれません。

4.見た目が気持ち悪い等視覚的に食べられないものは、見た目を変えてみる

イチゴのぶつぶつした種が気持ち悪くて食べられない……といった「見た目」が苦手な場合は、思い切ってミルクと混ぜてミキサーでジュースにしてしまうなど「見た目をがらりと変えてしまう」工夫も有効です。ぜひ、試してみてください。

5.楽しい雰囲気で食事をし、無理強いをしない

食材にひとしきり工夫をしたら、あとは雰囲気づくりをしていきましょう。

お子さんが心地よくごはんを食べられるよう、楽しい雰囲気をこころがけて、なごやかに食事をすることが「食事に対する苦手感」を改善することにつながります。

なかなか準備してくれたものを食べてくれないと、イライラしてしまいがちですが、お子さん自身も努力しても食べられないこともあります。最初から「食べられたらラッキー」くらいの気持ちで臨むほうが保護者の方の精神的にも良いかもしれません。

6.遊びの中で触覚防衛反応を改善していく

食事に関する工夫を試してもなかなか食べられるものが増えていかない場合は、遊びの中で「触覚防衛反応」を少しでも改善していけるように、様々な触覚に慣れてもらうという取り組みをしてみるのもおすすめです。

手以外にも、様々な感触のもの(スポンジ、たわしなど)を使って子どもの体をタッチして、遊びながらびなが刺激に慣れるようにしていくのがスタンダードな方法です。素材当てゲームなんかも楽しいかもしれませんね。

遊びとして「いろいろなものにさわってみて!こわくないよ」と伝え、過敏な感覚を改善していくことは、発達をより良い状態に整えることにもつながりますよ。ぜひ、チャレンジしてみてください。

発達障害をもつ子どもでも普通の食事ができるようになった例もある!工夫を続けてみよう

発達障害をもつお子さんは偏食がなおらない、とあきらめている保護者の方もいるかもしれませんが、上記のような対策をずっと続けていき、偏食が改善した! というケースもあります。

偏食を改善していくにはお子さん自身の努力だけではなく、保護者の方も大変なことも多いですが、少しでも食べられるものが増えていけば、食事をより楽しむことができるようになりますよね。

ぜひ、ここでご紹介したことを試して、楽しく偏食を改善していきましょう。

また、イロドリに通っているお子さんについて、食事のお悩みがあれば、保護者様もぜひスタッフにご相談くださいね。いつでもお待ちしています。

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